リーキーガットの誤解
◇結論
リーキーガットのもうひとつの側面は
「入ってきて欲しい栄養素を取り込めない」というところにもある。
■余計なものが入ってくるだけではない!
リーキーガットシンドローム。
腸の目が粗くなってしまい不健康な症状が起きてくる状態。
このリーキーガットは最近でこそ一見、健康そうに見える人にも起っている状態なのだという認識は広がってきている。
ところが、リーキーガットが語られるとき、だいたいが、自閉症発達障害がセットだった。
自閉症発達障害の人たちは胃腸が弱い。
それゆえ、リーキーガットによってグルテンやカゼインが麻薬様の働きをして自閉症発達障害の行動を引き起こしているのだと。
しかし、そうじゃない非PDD群の人で分子栄養学的な治療をしようとする場合には、リーキーガットは入ってきて欲しいものが入ってこないという側面にむしろ気づく必要がある。
サプリメントを大量に摂取して健康を取り戻そうとしている人たちにとって、絨毛の表面積を広げる(栄養素を効率よく身体に取り込む)ことはマスト条件といっていいだろう。
この症状がひどくなると、リーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群)といって、最近日本人に増えているのですが、腸管壁に炎症が起きて、最近や毒素、未消化の食物があふれ出します。
きちんと分解されないと食物が腸壁から透過し、慢性の食物アレルギーの原因となってしまうのです。この状態では、ビタミンやミネラルなどの副腎に必要な栄養素が適切に吸収されませんから、ますます副腎が疲れてきます。
(しつこい疲れは副腎疲労が原因だった ストレスに勝つホルモンのつくりかた 祥伝社黄金文庫 本間良子 (著), 本間龍介 (監修) )
■取り込みたいものが取り込めない!
リーキーガットが語られるときに誤解があると思う。
入っちゃいけないものが入ってしまうことばかりがフューチャーされがち。
しかし、リーキーガットのもうひとつの側面は「入ってきて欲しい栄養素を取り込めない」というところにもある。
中学生の頃、腸の絨毛は表面積を広げるためにあって、表面積を広げることで栄養素を吸収できるようになっている。
みたいなことを習った気がする。リーキーガットはこれの逆を行っているわけですよね。
絨毛に穴があいていて、表面積がドンドン小さくなっていく。だから、栄養素を取り込めない。のに、糖分だけはちゃっかり入ってきてしまう。
サプリメントを大量に摂取して健康を取り戻そうとしている人たちにとって、絨毛の表面積を広げる(栄養素を効率よく身体に取り込む)ことはマスト条件といっていいだろう。
必要な栄養素を摂取する前にまず、栄養の入り口を整える。
■整えるために必要な栄養素