汚れた腸が病気をつくる バーナード・ジェンセン 著 ダイナミックセラーズ

汚れた腸が病気をつくる―腸をクリーンにする究極的方法

汚れた腸が病気をつくる―腸をクリーンにする究極的方法

■腸を軽視したツケ

自家中毒」という症状があります。

腸の機能不全が原因で
体内にいろいろな問題を生じさせるもので
今日の多くの病気や身体不調の元凶となっています。


特に、最近の食物事情は
現代人の身体の不安定さに大きく影響しています。

人々が体調をくずしやすいのは
突き詰めていけば、私たちの身体を維持するための大切な食物の栽培、
収穫、加工、出荷、販売の方法に問題があるからです。



疲労感、焦燥感、不安感、神経過敏、短気、集中力や持久力の不足、
病気がちになる…といった症状はすべて、簡便な食事を優先し
自然な食材の不足からの産物なのです。




質の悪い食生活と水不足のせいで腸壁に宿便がこびりつくようになると
蓄積の程度に比例して腸の働きが弱まり生命維持に必要な栄養素が
不足していきます。

腸壁に蓄積した宿便は健康に害を及ぼす悪玉菌の絶好の繁殖場所となっているのです。

悪玉菌はこの腐敗して悪臭を放つ便の中で増殖を始め事態はさらに悪化します。

大腸の毛細血管は
毒素などの有害な物質を吸い上げ始め
すべての組織、器官が血液を通して有害物質を取り込むようになっています。

そうなると腸内には善玉菌が居なくなります。

体内で生じた老廃物が蓄積し、
その影響で細胞組織および生命維持に欠かせない新鮮な栄養分を身体が補充できなくなるからです。




■病気の原因
レイン博士はこう述べています。

「すべての病気の原因はミネラルやビタミンなど特定の食物成分や繊維質の不足、または
 自然の防御菌(善玉菌)の叢(フローラ)など身体の正常な活動に必要な防御物の不足から発生している。
 そうした事態になると悪玉菌が大腸に侵入し繁殖する。
 それによって生じた毒は血流を汚染し、身体のすべての組織、腺、器官を徐々にむしばみ破壊していく」

レイン博士が外科医としての臨床経験から発見したことは
腸が体内の器官と連携して機能していることの証明なのです。

身体全体のすこやかさは、器官・組織のひとつひとつのすこやかさに依存しているのです。

ひとつの組織または器官が衰えると
全身に影響が出る。
腸が機能不全に陥れば、身体の他の器官にも必ず伝染するのです。

これが腸から始まる病気のドミノ現象なのです。

排便の回数は、便秘かどうかの目安にはなりません。
現に毎日、1〜2回の排便があるのにそれでも腸にかなりの宿便や粘膜、
古皮質がこびりつき、大腸自体が硬く肥大して動きが鈍く、
便のとおりも狭くなってしまう重症の便秘の人がいるのです。

大多数の人は自分の腸がどういう状態かしりません。

こまったことに、自分の腸の機能や状態に無頓着な人は
腸のトラブルを最悪の事態にまで進行させている可能性があります。

憩室ができている腸は、たいてい便秘が原因です。

多くの人たちは十分な水分の補給と繊維質を多く含んでバランスのとれた
まともな食事をしていません。




■毒まみれの大腸から脱出しよう

腸の働きが衰えていると、排泄に支障を来たし
有害な老廃物が腸に停滞するため、
毒素は腸壁から血流の中に吸収されやすくなり、その毒素が
組織の中に定着します。

排泄系統のどこかしらがトラブルに陥れば、さらに多量の老廃物が体内にとどまります。

毒素が組織に定着するにつれ、
細胞が破壊される度合いは増していくのです。
すると、消化機能も衰えだし、食べ物が完全に消化されなくなり
問題はさらに大きくなっていきます。

身体は未消化の食物からは十分な栄養が得られず
そうなると良い組織を作れなくなります。

そうしたことの積み重ねで、身体の全ての組織の機能が鈍くなり、毒素はたまる一方になり、
そして毒素は他の器官に異動していくのです。

病気が慢性化してきたら、それは毒素の定着が身体に広まった証拠です。