砂糖と腸管透過性

●腸壁のバリアーを壊し、アレルギーを引き起こす

肉や牛乳・卵などの高タンパク食品が腸壁のバリアーを壊し、アレルギーをひどくすることを述べましたが、「砂糖の過剰摂取」も同様です。
砂糖も腸壁を膨張させ、透過性を高めてアレルゲン物質を血液中に引き込みやすくします。

“腸管の透過性”が増大し、食べ物が大きな分子のまま吸収されてしまうのです。
牛乳や卵に大量の砂糖を加えたケーキやクッキーなどの菓子類は、最もアレルギーを悪化させる食品の1つです。

またアレルギーと低血糖症は、密接な関係があると言われます。
低血糖症によるストレスが副腎を弱らせ、アレルギー反応をひどくします。

アレルギーの体は常にアレルゲンに対処するために、強いストレスにさらされています。
そこへ低血糖症のストレスが追い打ちをかけ、副腎に大きなダメージを与えることになります。

すべてのストレスは、特にそれが長期にわたる場合、副腎を疲弊させ、アレルギーを起こしやすくします。
(※副腎が弱れば、低血糖症も起こりやすくなります。)


さらに砂糖の過剰摂取によって細胞が壊れやすくなり、ヒスタミンの放出が促されます。
ヒスタミンはアレルギー反応(抗原抗体反応)の過程で免疫のマスト細胞から放出される“起炎物質”で、腫れやくしゃみ・かゆみなどの炎症反応を引き起こします。

大量の砂糖によって“腸内環境”が悪化すれば、腸のバリアー機能・免疫機能が低下します。
腸内環境の悪化はアレルギーだけでなく、クローン病など大腸炎の素因をつくることになります。また過剰な砂糖は血液の粘度を高め、細胞・組織を老化させます。

(ホリスティック健康学 小池 里予 ,小池 英 ホリスティック栄養学研究所 )



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