タン白質(特にアルブミン)は血液の濃さを調節

タン白質不足(摂取不足や需要亢進によるタン白質の消費)などにより、
アルブミンが減少すると、血液中の水分量が減少するため、血液が濃くなるのです。


血液が濃くなると言うことは、それだけでも血行不良の原因となり、
酸素や栄養素が末端の細胞まで届きにくくなるため、色々な症状が起こりますし、循環血漿量が減少しているため低血圧や易疲労冷え性、むくみなどの原因となります。







私はBMIだけみれば痩せ型なのですが、筋肉量が少なく脂肪が多い、いわゆる「隠れ肥満」のパターンでした。

http://www.clinic-hygeia.jp/blog/2006/03/post-22.html




TP(総蛋白)とは、血液中のタン白質を総合した濃度を表します。

総蛋白のおよそ60〜70%がアルブミンというタン白質なのですが、このアルブミンは人体にとってとても重要な役割を担っています。

そのひとつは、血液の「膠質浸透圧(こうしつしんとうあつ)」を調整するという働きです(医療関係の方は生理学の講義で習いましたね!)。


以下ちょっと専門的な話になりますが、説明が必要だと思うので書いておきます。

(浸透圧についてはこちらの一歩一歩学ぶ医学生理学が詳しいです)


浸透圧と言うのは簡単に言えば、「水を引っぱる力」なのですが、アルブミンは血管内に水を引き込み、保持する作用を持っているため、
アルブミンの量で血液中の水分量が決まります。

すなわち、アルブミンの量が血液の濃さ(および量(volume))を決めているのです。

低蛋白血症(=アルブミンが少ない)では、水を血管内に保持できにくくなるため、循環血漿量が減少し、血液濃縮が起こります。
さらに進行すると、血管外へ水分が漏れてしまい(漏出)、浮腫(むくみ)が起こります。

血液の量をある程度保つためには、アルブミンの絶対量が必要なのです。


ということは、逆にTPが高い(濃い)ということは、血管外から血管内へ水分を引っ張ろうとする力が働きます。

つまり、タン白質を過剰に摂りすぎたためにTPが上昇→膠質浸透圧が上昇→脳が脱水状態に陥り、
「頭重感・ボーっとした感じ・頭痛」などの症状が出現したのではないかと考えられるわけです。

特にプロテインを飲んだ後やタン白質の多い食事をした後に、頭痛が起きていたこともこれを裏付けています。

のどが渇くのは、血液の浸透圧が上昇したために、水分を摂らずに脱水状態になった場合と同じ理屈で、「のどが渇いた」というサインが出るのでしょう。


この時、タン白質と野菜中心の食事を摂り、ジムや自宅でもプロテインをガンガン飲んでいました。

1日のタン白質摂取量は、はっきりはわかりませんが、80g以上は摂っていたかもしれません。

私の体重はほぼ50kgで、筋肉量が比較的少ないことから考えると、激しい運動をしていたとは言え、私にとっては過剰な摂取量だったのでしょう。

また、栄養療法ですでに蛋白質不足が是正された状態だったために、比較的急速にタン白質の血中濃度が上がってしまったのではないかと考えられます。

肉体改造挑戦中に出現した、「頭重感・ボーっとした感じ・頭痛・異様なのどの渇き」などの症状が、
総タン白質濃度の上昇による膠質浸透圧の上昇に基づいたものである、というのが前回までの考察です。


確か、某ロック歌手の方の健康に関する本にも、ジムでガンガンプロテインを飲んで肉体改造をしていたときに、頭痛や頭がボーっとすることがあったと書いてありました。

その方は、それが「タン白質の毒性によるもの」であり、「だからタン白質はあまり摂るべきではない」、と結論付けていらっしゃったのですが、私はその説には反対です。

データおよび実体験から、このような症状はあくまでも膠質浸透圧の上昇による「脳の脱水状態」が原因だと、私は推測しています。

それに、ヒトの体を構成する要素であるタン白質が「毒性を持つ」というのは、生化学的に考えて、ありえない話だからです。


ですから、今までの話を読んで、「じゃあやっぱりタン白質って摂り過ぎないほうがいいのね!」と思った方がもしいらっしゃったとしたら、
それは私の言わんとしていたことではありません。

今回の私の例は特殊なケースで(過激にやりすぎました!)、普通に食事からタン白質を摂っている限りでは、このような事態はまず起こり得ません。


それどころか、このブログでは口を酸っぱくして言っていますが、一般的には、タン白質が不足(もしくは欠乏)している人の方が圧倒的に多いのです。

私の見た限りでは、私自身もそうでしたが、現代の日本人の多くは、タン白質不足のために血液濃縮が起こっています。

これは血液検査でわかりますが、一般的な医療現場ではそういう視点がありませんから、指摘されることはほとんどありません。


話は肉体改造からずれてしまいますが、このタン白質不足と膠質浸透圧、そして循環血漿量の問題と言うのは、
実は女性のQOLと深く関わっているのです(女性だけとも限りませんが…)。


血液濃縮≒循環血症量の減少(血液の量volumeが少ない)があると、どんな症状が起こるでしょうか?

先にも書きましたが、むくみの原因になりますし、低血圧や立ちくらみなどが起こりやすくなる可能性があります。

それに、多くの女性が悩んでいる「冷え症」。

冷え症とは、血行不良です。

血液の量が少なくなっていたら、血管の容積はほぼ一定ですから、当然血行は悪くなります。

同じ太さのホースに、水をちょっとだけ流すのと、たくさん流すのとでは、流れる勢いが違いますよね?

つまり、タン白質不足による血液濃縮=循環血漿量の減少は、血行不良を引き起こし、「冷え」という症状を引き起こす、と考えられるわけです。


私は、冷え症の原因としてこれはかなり「主犯格」だと思っています。

もちろんこれ以外にも、貧血・ビタミンB不足・E不足・鉄不足・筋肉不足・基礎代謝の低下・冷えやすい体質・体を冷やす環境など
、いろいろな原因が複合的に存在して冷え症が起きていると考えられますが、
上記の機序を考えると、ビタミンE(だけ)を摂ったり半身浴をしたりという一般的な冷え症対策は、
やった方がいいのは確かだと思いますが、根本的な解決とは言いがたい、と私は思っています。

漢方治療はどうかというと、証に合っていれば有効だと思いますが、そのような症例ではほとんどタン白欠乏があると思われますから、
タン白欠乏を是正することも同時に必要なことで、そこを是正しないで漢方だけやっても完治は難しいのではないかと思います。

私自身もそうだったのですが、
実際に栄養療法で蛋白欠乏を是正していくと(もちろんタン白質以外のほかの栄養素も補っていくのですが)、
それだけで冷え症はほとんど良くなってしまうのです。


循環血漿量が減少していることを、現実に血液の量を計って証明することはもちろんできません。

しかし面白いことに栄養療法を行っていると、血液データ上、治療前にあった血液濃縮が治療後に改善していることを示す変化が見られます。

(ちなみにTPは血液濃縮の影響を受けるので、それのみではタン白質不足の判断をすることはできません)

こんなことは医学書には載っていませんが、栄養療法を行っていると頻繁に遭遇します。

冷え症を治すために栄養療法をやっているわけではなく、「ついでに」治ってしまうのですけれどね。


というわけで、冷え症に栄養療法はとても有効ですが、もちろん食事できちんとタン白質を摂ることがとても大事です。

詳しくは過去ログ「お肉を食べよう!〜タン白質の重要性〜」をお読みください。

もちろん理想を言えば、複合的な治療レベルでの栄養補給(=栄養療法)を行ったほうが、治療効果は高いです。





http://www.clinic-hygeia.jp/blog/2006/04/post-27.html




http://www.clinic-hygeia.jp/blog/cat21/





血液ドロドロ!?



私のクリニックには多種多様な「具合が悪い」患者様がいらっしゃいます。


普通の病院へ行って検査を受けても「異常ナシ」と言われ、大抵は対症療法の薬などを処方されますが、
効果がないことが多く、何軒も病院のハシゴをして「病院ジプシー」になってしまっている方も多いです。


そういった方の血液データを拝見すると栄養欠乏はほぼ必発であり、お困りの症状の多くが栄養欠乏の症状に当てはまることを説明すると、多くの方が驚かれます。
(このデータから栄養欠乏を読み取るという方法が、分子整合栄養医学独特のものなのです)


そして栄養療法を行い、栄養欠乏が改善していくと、かなりの方が改善されます(効果には個人差がありますが)。


それほど、栄養状態と健康状態は関連が深いものなのですが、一般的に認識されていないのが現状です。



さて、そのような栄養欠乏にはいくつかのパターンがありますが、最近立て続けにみられたのが、「かなりの血液濃縮」がある、というパターンです。



・精神症状(情緒不安定、イライラ、うつ、やる気が起きない、人と付き合うのが面倒、etc)
・だるい
・朝起きられない
・異常に疲れる
冷え性
・むくみ
・etc…



これらのような症状があり、とにかく何をするにもおっくう、と言った感じの患者様が多いのですが、
このような患者様の中には、採血をさせていただくと採血用の真空管に血液が入っていく速度が異様に遅いことがあり、「ん?」と思うことがあります。


医学的な言い方ではないのですが、いかにも

「血液ドロドロ!」

という感じなのです。


で、後で楽しみに(失礼!)血液データを見てみると、総蛋白の上昇(基準値を超えた)、
赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリットの上昇、尿比重の上昇などが見られ、「ものすごく血液が濃い!」ことがわかるのです。

極端にこのような異常値がみられれば、血液濃縮があることは医師であればわかると思いますが、
患者さんは別に脱水状態になるような嘔吐や下痢などを起こしているわけでもなく、水分も普通に摂っていて、血液濃縮になる理由がないため、
原因がわからない、ということになりますし、
体調が悪い理由と血液濃縮を結びつけて考えることもおそらくないと思われますので、対処の方法がないことになります。


実は、このような状態になる理由は、タン白質の摂取量が非常に不足していることによるのです。

以前の記事にもありますが、タン白質(特にアルブミン)は血液の濃さを調節しています。

アルブミンは血液中に水を保持するスポンジの役割をしているので、
血液中にアルブミンが充分あれば血液中の水分量が多く保てるため、血液は理想的な濃度(濃すぎず、薄すぎず)を保つことができます。


しかし、タン白質不足(摂取不足や需要亢進によるタン白質の消費)などにより、
アルブミンが減少すると、血液中の水分量が減少するため、血液が濃くなるのです。


血液が濃くなると言うことは、それだけでも血行不良の原因となり、
酸素や栄養素が末端の細胞まで届きにくくなるため、色々な症状が起こりますし、循環血漿量が減少しているため低血圧や易疲労冷え性、むくみなどの原因となります。


これを改善するためには、まずタン白質を摂取すべし、ということになるのですが、タン白質の多い食材というともちろん、肉・魚・卵・乳製品・大豆製品です。


中でも、私達ヒトがもっとも効率よくタン白質を利用できるのは、動物性タン白質です。


一般的には血液ドロドロというと、お肉や卵は控えよう!!となるのが普通ですが、その逆で、むしろ積極的に食べたほうが良い…という話になるのです。


もちろん血液ドロドロにも色々なドロドロがあって(笑)、この場合はタン白質不足によるドロドロですが、
中性脂肪などが高い場合のドロドロもあります(いわゆるメタボです!)。


この場合も、動物性タン白質を控えるのではなく(脂肪分は摂り過ぎないほうが良いですが)、むしろ体内で最も脂肪に変わる物質、すなわち

糖分(炭水化物)を控えなさい!!

ということになります。


ちなみにデータが基準値内で一見全く問題なく見える場合でも、タン白質不足がある場合には血液濃縮はほとんどあると言えます。


いわゆる「常識」とされている健康情報には多くの点で誤りがある…、ということがお分かりいただけることと思います。



プロテインが苦手…?




前回は、栄養療法の効果を充分に発揮するためにはタン白質が重要なポイントである、ということについてお話しました。


プロテインがなかなか飲めない、という方は多いのですが、そこをしっかりとやっていただくかいただかないかで、結果に違いが出てくるのです。


プロテインが飲めないのは、単純に面倒だから(水や牛乳などに溶かさないといけないので)、という場合もありますが、
多くの場合は「胃が張る」「気持ちが悪くなる」「ガスが出る」などの胃腸症状が出るために、飲むのが嫌になってしまうことが多いようです。


当クリニックで使用しているプロテインは、ペプタイド加工といって低分子加工しているので、
市販されている普通のプロテインに比べると胃腸症状が出にくいのですが、それでも胃が張る…、という方は結構いらっしゃいます。


これらの症状は


・ 胃酸の分泌が少ないために(日本人の多くは胃酸の分泌が少ないのです)ペプシノーゲン→ペプシン(タン白質分解酵素)への変換がうまく行われず、
タン白質が切断されずに大きな分子のままとどまってしまい、胃から腸へ送られにくいため、いつまでも胃が張ってしまって気持ちが悪くなる


・ タン白質がアミノ酸まで消化されずに大きな分子のまま腸へ移動すると、腸内細菌のエサになってしまうため、ガスが多く出る


などの理由によって起こります。


これらは確かに嬉しくない症状ではありますが、我慢して栄養療法を続けていただくと、徐々に良くなってきます。


胃酸を分泌する細胞をはじめとして、消化管の細胞もタン白質でできています。
消化管の平滑筋を丈夫にして消化管の動きを活発にするにもタン白質が必要です。
タン白質をはじめとした栄養素を摂取していくことで、消化機能も改善していくのです。


タン白質を一番摂っていただきたい消化機能の低下した方ほど、
プロテインを飲みにくい、というのは困ったことですが、それだけ消化機能が落ちていると言うことなので、しっかりとそれを改善するつもりで飲んでいただきたいと思います。


また、一度に多くのプロテインを(と言っても普通1回10g程度のものですが)摂っていただくのがつらい場合は、


・ 小分けにして飲んでみる
・ 好きな飲み物に混ぜてみる(カフェオレ・ミルクティー・シェイクなど)
・ 料理に混ぜてみる(味噌汁・ヨーグルト・ホットケーキ・カレー・シチューなど)

・ 消化剤などを併用してみる


などの工夫をしていただいて、とにかくタン白質をしっかり摂る…、という努力をなさっていただきたいと思います。


ちなみに、日本人は胃酸の分泌が少ない人が大多数です。

なので、安易に「○スター10」などの制酸剤を飲んでも逆効果であることがありますので、
胃の症状がある場合はペプシノーゲン等の検査をお受けになられた上で薬を処方してもらうことをお勧めします。

http://www.clinic-hygeia.jp/blog/2007/04/17/




ポイント イズ タン白質。

栄養療法の効果には、当然ながら個人差があります。


3ヵ月後の再診で、ほとんどの例で著名な改善〜何らかの改善効果を認めますが、期待したほどの改善効果が得られない場合ももちろんあります。
(*病態によっては、病態改善に時間がかかるため3ヶ月では効果判定には早すぎる、という場合もあります)


その場合、考えられる理由として、栄養素の量が必要量より少なかった、または栄養素の吸収能力が低下している、などの理由が考えられますが、
実は栄養療法の効果に大きく影響する要素の一つが、

「タン白質が十分摂取できていたかどうか」

なのです。


・ カプセルや錠剤などの粒は飲めるけれど、プロテインだけが飲めなくて余ってしまう
サプリメントで摂っているからいいや!と食事できちんとタン白質を食べていない


などの場合、効果が全くでないということはありませんが、期待した効果が得られない場合が多いのです。

それは何故なのでしょうか?


栄養療法の目的のひとつは、体の中を
「異化=同化」
の状態にするということです。


異化とは「体の組織が壊される」ことであり、
同化とは「食べたものが体の組織になる」ことです。


人間の体は活発にターンオーバー(新陳代謝)しており、常に「異化」と「同化」を繰り返しています。


タン白質は必ず古くなると壊され、細胞は寿命がきたら必ず死にます。
小腸粘膜の細胞は2日、皮膚細胞は28日、赤血球は120日で寿命がきます。
つまり人間の体は、放っておいたら壊れていく、「異化」の方向に進んでいくのです。


しかし、壊れっぱなしだったら人間の体はすぐに老化して死んでしまいますが、実際には細胞が分裂することにより、細胞が死んだ分をカバーしています。
つまり「同化」です。


細胞が死んでも、その分の数や質を保って細胞が生まれ変わっていれば、老化も病気も起こりにくい、ということになります。


細胞がちゃんと新陳代謝して、望ましい状態でターンオーバーするには、当たり前の話ですが材料が必要です。

その基本的な材料は何か…、当たり前ですが、タン白質なのです。


体を木造建築に例えると、タン白質は木材そのものです。
ではビタミン・ミネラルは何か…、というと大工道具に当たります。例えば釘やトンカチ、ノミやのこぎりなどと思っていただければわかりやすいでしょう。
釘やトンカチも必要ですが、それだけあっても材木がなければ家は建たないのと同じで、
ビタミン・ミネラルだけ摂れていても、タン白質が不足していてはターンオーバーがうまくいかないのです。


一般的な日本人はタン白質不足なので、

「異化>同化」のパターンになっています。


「異化>同化」では老化します。
また病気になりやすくなります。


「異化=同化」の状態にすることが、病態改善、老化防止(アンチエイジング)には必要不可欠なのです。


逆に言えば、ターンオーバーは「材料次第」です。


粗末な材料しかなかったら粗末な家しか建たないのと同じように、口から入ってくる栄養素が乏しければ、それなりのターンオーバーしかできないのです。


つまり、「異化=同化」の状態にし、最適な健康状態を保つために、栄養療法の効果を出すために、タン白質は必要不可欠であり、
最重要ポイントである、と言っても過言ではないのです。



また、体の中でいろいろな化学反応を行っている「酵素」(血液データで見ている項目の多くを占めているのは酵素です)はタン白質でできていますから、
タン白質不足では酵素活性に変化が起こりにくく、データが変わらない、要するに体内環境が改善しない、ということになります



栄養療法をせっかくやっているのだから、やっていただいているのだから、できうる限り最大限の効果を出したい!


そのための重要ポイントがタン白質、すなわちプロテインでありアミノ酸であり、食事でのタン白質摂取です。


一番面倒くさいですし、人によっては症状のため摂りづらい…、ということも確かにあるのですが、
タン白質の重要性をしっかり理解していただき、努力して摂っていただきたいと思います。


タン白質の重要性についてはこちら☆

http://www.clinic-hygeia.jp/blog/2007/04/post-90.html






肉食に問題があるとすれば、ω3脂肪酸とω6脂肪酸の比の問題があるけど、それはほかで是正できる要因だ。

また、肉好きの人は肉ばっかり食べて野菜を食べない人もいるが、もちろんそれはよいことではない。野菜はちゃんと食べるべきだ。

そのような食べ方の問題がクリアできれば、肉は健康によくないどころか、むしろ不足するタン白質や微量栄養素を摂るために積極的に利用するべき食材である、といえるのだ。

http://www.clinic-hygeia.jp/blog/2006/02/post-15.html





なので、今流行のアミノ酸系飲料などが悪いとは言わないけど、特別なアミノ酸を摂るということを特別に行うよりも、
プロテインスコアの高い質のよいタン白質を十分量摂るほうがよっぽど意義があるだろう。


まずタン白質がどんな働きをしているかを見ていこう。


① 皮膚・毛髪・爪を作る

② 骨・歯・筋肉を作る

③ 内蔵(肝臓・胃腸など)を作る

④ 血管を作る

⑤ 血液を作る

酵素を作る

⑦ ホルモン(およびレセプター)を作る

⑧ 抗体・インターフェロンを作る


このように、タン白質は体中で様々な役割を担っている。主には構造タン白質としての働き、つまり体を作る材料としての働きと、
機能タン白質として、たとえば生化学的な反応をつかさどる酵素としての役割、ホルモン・神経伝達物質などの体内環境を調節する役割、免疫をつかさどる役割などである。


なので、タン白質が不足すると(上記の働きに対して)


① 美しさ・しなやかさがなくなる

② 弱くなる、もろくなる

③ 衰える、弱くなる

④ もろくなる(高血圧・脳卒中

⑤ 貧血になる

代謝がにぶる

⑦ 体の調節がきかなくなる

⑧ 最近・ウイルスに感染しやすくなる


などの症状が起きてくる。





…これって、何か共通したイメージありませんか?


一言でいえば、「 老化 」である。





タン白質不足・アミノ酸不足では組織の蛋白合成の低下が起きるため、当然組織の機能低下が起こる。
そして自律神経やホルモン分泌にも影響が起き、ホメオスターシス(生体恒常性)の乱れを引き起こし、老化や疾病を起こす土台を作っていく。
タン白質を摂れば病気にならないとか老化しないとはもちろん言えないが、そうなりにくい土台を作るためにタン白質は非常に重要なのである。

http://www.clinic-hygeia.jp/blog/2006/01/post-11.html