ピロルリア(ピロール尿症)


心の病は食事で治す (PHP新書)

心の病は食事で治す (PHP新書)

■ピロルリアが原因で発生する不安障害

ピロルリア(ピロール尿症)は、尿中にクリプトピロール(単にピロールとも呼ぶ)という物質が多く検出される障害である。
ピロールは血液の成分で酸素を運搬するヘモグロビンという赤色のタンパク質をつくるときに副産物としてできてくる物質だが、
生体にはまったく役に立たない。

健常な人では100ミリリットルの尿中に8μgのピロールが見出される。
深刻なピロルリアでは50以上になる。


持って生まれた体質によってピロルリアになりやすい傾向の人が居る。
たとえば、イリノイ州のある女性の生んだ5人の子供全員がピロルリアであった。
そして彼女のピロール値は150を超えていた。

たいていの人の尿中にはごく少量しか存在しないピロールだが、以下にしめす特定の人の尿中には異常に多く存在することが確認されている。

統合失調症患者の30%
精神疾患患者の40%
健常者の10%
精神疾患を抱える子どもの25%
アルコール中毒患者の40%



このことから、生体内におけるピロールの化学反応の異常(代謝異常)と心の病には密接な関係があることがわかる。



ビタミンB6は脳内伝達成分であるセロトニンを作り出す働きがあり、それが不足すると免疫力や行動力や精神的な活力が減少するのです。

そして亜鉛は、脳から有害物質を排除する働きがあり、不足すると感情の制御が難しくなり、暴力や幻聴や幻覚などを引き起こしてしまうのです。

ビタミンB6と亜鉛とを体内から奪うピロールが増えることで、うつ病など心の病が発症するのはそのためです。



ピロールとは、独特の異臭を持つ薄い黄色をした液体です。
そのため、体臭やワキガや口臭などの体から出る不快な臭いの原因になるといわれています。



ピロルリアについては現在研究中であり、明確な原因や治療法は解明されていません。

そのため医学的な証明はされていませんが、ピロルリアは体臭のほかに、
うつ病や不安障害など心の病を引き起こすともいわれています。

これは、ピロールが血液中のビタミンB6や亜鉛と結びついて尿から体外に排出されるため、体内のビタミンB6と亜鉛とが不足するからだと考えられています。




逆にビタミンB6や亜鉛を食べ物から多く摂取すれば、脳の機能を回復することができます。
レバーやカツオやマグロ、豆類などです。しかし摂取したところでピロールがそのつど体から奪い去ってしまうため、いたちごっことなってしまいます。


そもそもピロールは、尿として体外に排出された時点で外気や光に反応して分解されてしまうため、採取や検出すること自体が困難なのです。
採取するためには、排出された瞬間に急速冷凍しなければなりません。
そうすることで尿中のピロール数値の測定やピロール自体の検査が可能になるのです。



では、ピロールが尿中に多いということは、どういう意味があるのだろうか。

まず、ピロールは、ビタミンB6の持つアルデヒド基と化学反応を起こし、両者が合体する。
これをピロール-B6複合体と呼ぶ。

この複合体は尿に溶けて体外に排泄されるため、脳だけでなく、生体のさまざまな箇所でVB6不足となる。

さらに困ることがある。
それはピロール-B6複合体が生体でもっとも多くの酵素の補因子となっている亜鉛を捉え、
これもいっしょに尿に溶けて排泄されることである。
だから、ピロルリアになると、B6と亜鉛が脳と身体から失われ、感情が不安定になるなど、精神医学的にも重大な障害を引き起こす。

B6が不足すれば、ドーパミンノルアドレナリン、セロとに、メラトニンが十分に出来ない。
そうなれば、脳の興奮が足りなくなり、やる気がうせ、うつ病が発生する。

生体ではピルビン酸から乳酸ができる。
乳酸は疲労物質であるとともに、蓄積すると不安を発生させる。
B6はこの化学反応を遅らせる。

亜鉛不足は多くの障害の原因となる。
脳で亜鉛は少なくとも100種類以上の酵素の補因子となっているから、
亜鉛不足は感情を著しく不安定にする。

亜鉛は免疫系の働き、脳の発達やその働きに重要な役割を果たしている。
だから、亜鉛が不足しようものなら、脳の発育や性的な発達が遅れ、
食欲不振、味覚異常や嗅覚異常、イライラ、疲労、無感動、健忘症、うつ病、といった多くの感情に関わる障害が発生する。

また、最近の10年で、亜鉛不足と拒食症に因果関係があることが50以上の論文で報告されている。

それから、亜鉛には、脳から銅、鉛、水銀、カドミウムなどの有害な重金属を取り除く働きがあることが判明している。

水銀の毒性は、不安や感情の不安定化、過剰な反応、不眠を招く。
カドミウムがハイレベルになると、多動や幻覚を引き起こすばかりか、脳の神経細胞にダメージを与える。


・ピロルリアが原因で発生する不安障害にとりたいサプリメント

ビタミンB6 1回150mg 2回
亜鉛 10mgを1日一回
マンガン 1日5mg
マグネシウム300mg B6の大量摂取でマグネシウムが消失することがある。
ナイアシンアミド 200mg×2
パントテン酸 200mg

ストレスの多い人は、弱った副腎を助けるためにパントテン酸とビタミンCの摂取を忘れない。

(心の病は食事で治す 生田哲 PHP研究所










「尿にクリプトピロールがある分裂病患者はみな、 分裂病ではなくピロルリアと呼ばれ、
代謝治療に関心のある内科医によって治療されるようになるだろう。」
エイブラム・ホッファー                     


この言葉、私はとても嬉しかったです

分裂症(統合失調症)だけでなく、鬱や体臭などの
症状が出ている患者は、代謝異常として
治療されるべきだと思います





海外のピロルリアについて書かれているサイトを見ると
ピロルリアの人は下記のような傾向にあるようです


1.朝食欲がない、吐き気がする

2.心配性だ


3.家族または近い血縁関係に統合失調症にかかった人が居る

4.家族または近い血縁関係に自殺者がいる


5.爪に白い斑点が出来る

6.子供のころ走るとお腹が痛くなった


7.10代の頃ニキビが酷かった


8.膝がきしむ、痛い


9.冷え性で手足が冷えている


10.大きな体重の増減がないのに肉割れ線がある

11.歯並びが悪い、歯のエナメル質の質が悪い

12.思春期が遅かった


13.疲れやすい


14. 音に敏感


15.光に敏感

16.湿疹または乾癬にかかっている

17.貧血ぎみだ

18.他の家族より青白い


19. ストレスに弱い


20.乗り物酔いをしやすい


21. 菜食主義の傾向がある


22. アルコール依存症になった事がる


23. 内向的で一人で居る事が多い


24.アレルギーがある

25.気分の浮き沈みが激しい

26.低血糖症

http://ameblo.jp/hatahat234/theme-10024992133.html